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看護師の転職エージェントの選び方|5つの基準

転職Doc編集部 更新: 2026年9月20日

看護師の転職エージェントは、求人数の多さや知名度で選ぶ人が多いです。ただし求人数は各社の自己申告で、外部から確認できません。転職Docは、厚生労働省の公開データと職業安定法の条文という、誰でも同じ条件で確認できる情報だけで選び方を整理します。この記事では、対象職種と対応地域、面談方法、求人の出どころ、手数料の実測データ、6か月以内離職者数の公開値の見方という5つの基準を、出典つきで解説します。

看護師の転職エージェントは何を基準に選べばいいですか

基準は5つあります。①対象職種と対応地域が公式サイトで確認できるか、②面談方法と連絡の頻度、③紹介される求人が公開求人か非公開求人か、④紹介会社が採用側から受け取る手数料の実測データ、⑤6か月以内離職者数の公開値の見方です。

求人数や満足度の自己申告は、他社と同じ条件で比べられません。一方、厚生労働省「人材サービス総合サイト」で公開されている情報と、職業安定法の条文は、どの紹介会社にも同じ基準で当てはまります。この5つを順に確認する方法を紹介します。サービスごとの一覧は「看護師の転職エージェントおすすめ比較」で確認できます。

①対象職種と対応地域は公式サイトで確認できますか

確認できます。看護師・准看護師を取扱職種として届け出ている紹介事業主は166社、そのうち就職実績があるのは147社です(厚生労働省「人材サービス総合サイト」2026年9月19日取得、転職Doc編集部集計)。ただしこの数字は取扱職種の届出があるかどうかを示すだけで、病院・クリニック・訪問看護・施設のどの領域に強いかまでは示していません。

対応地域も会社によって差があります。事業所を1都道府県だけに置く会社も、10都道府県を超えて事業所を置く会社もあります。事業所の所在地は対応地域を確認する際の参考情報にはなりますが、自分が働きたい地域で実際に紹介を受けられるかは公式サイトの対応地域ページか、登録時の問い合わせで確認します。対象職種の欄に「看護師」「准看護師」の記載があっても、実際の紹介実績が施設系や訪問看護に偏っている会社もあります。公式サイトで確認できない項目は、確認できるまで「未確認」のまま登録を進めないことが大切です。看護師の紹介事業者の一覧は「看護師の紹介事業者一覧」から確認できます。

②面談方法と連絡の頻度はどう確認しますか

登録前に、面談の方法と連絡の頻度を確認します。面談は対面のほか、電話やLINEで完結する会社もあります。勤務中に電話を受けにくい人は、LINEやメールでのやり取りに対応しているかを登録前に確認しておくと、その後の負担を減らせます。

連絡の頻度も会社によって差があります。求人紹介の頻度、面接前後の連絡回数、内定後の入社手続きの連絡回数は、登録前の問い合わせで確認できます。公式サイトに記載がない場合は、「面談方法と連絡の頻度を教えてください」とそのまま問い合わせて構いません。連絡が想定より多いと感じたときの対処は、登録後に検討しても遅くありません。

③紹介される求人は公開求人と非公開求人のどちらが多いですか

確認できない場合は「非公開」として扱います。転職エージェントの求人には、Webサイトで誰でも見られる公開求人と、担当者からの紹介でしか見られない非公開求人があります。非公開求人の比率を数値として公式サイトに示している会社は、編集部が確認した範囲では多くありません。

比率が分からないこと自体は、悪い情報ではありません。ただし「非公開求人が多数」という記載だけで具体的な比率が示されていない場合、実際にどの程度の求人が非公開なのかは登録前には分かりません。気になる場合は、登録前の問い合わせで「対応する職種で、非公開求人はどの程度の割合ですか」と確認します。回答が数値で示されなければ、「非公開」のまま判断材料には含めません。

④転職エージェントはなぜ無料で、入社を急かされることがあるのはなぜですか

求職者が無料な理由は法律にあります。職業安定法第32条の3第2項は、有料職業紹介事業者が求職者から手数料を徴収することを原則として禁止しています。例外は芸能家やモデルなど6職種に限られ、看護師・准看護師は対象に含まれません。つまり転職エージェントの収入は、求職者ではなく採用した病院や施設が支払う手数料です。

その手数料の実測データは、厚生労働省「人材サービス総合サイト」で公開されています。看護師を扱う紹介事業主のうち、手数料実績率を公開している144社(就職実績の有無を問わない)の中央値は22.1%です(2026年9月19日取得、編集部集計)。目安として、看護師の年収400万円で入社が決まった場合、紹介会社は病院からおよそ88万円(400万円の22.1%)を受け取る計算になります。

| 項目 | 値 | |---|---| | 手数料実績率を公開している事業主数(就職実績の有無を問わない) | 144社 | | 中央値 | 22.1% | | 平均 | 23.4% | | P25(下位25%の水準) | 20.0% | | P75(上位25%の水準) | 25.0% |

手数料は入社が決まった時点で発生します。紹介会社の収入は、求職者が転職を決めるかどうかに左右される仕組みです。この構造そのものは違法ではなく、職業安定法が前提としている紹介事業の仕組みです。ただし、入社を決めるかどうかを判断するのは求職者本人です。返信を急かされたり、迷っている段階で決断を求められたりする場合は、一度持ち帰って考える時間を求めても構いません。手数料の仕組みをさらに詳しく確認したい方は「転職エージェントはなぜ無料か」にまとめています。

⑤6か月以内離職者数の公開値はどう見ればいいですか

慎重に見る必要があります。公開されている6か月以内離職者数は、事業主単位・全職種合計の値です。看護師だけの離職者数として使うことはできません。同じ数値が、その事業主の別の取扱職種や支店の行にも繰り返し表示されています。

全体の傾向としては、就職者数が10人以上で離職者数が就職者数を超えない558事業主のうち、6か月以内離職率が0%だったのは219社、20%を超えたのは30社でした(厚生労働省「人材サービス総合サイト」2026年9月19日取得、編集部集計)。中央値は2.2%です。この数字を見るときは、看護師だけの実績ではなく「その会社が全体としてどの程度定着支援をしているか」の参考情報として使います。

看護師の転職で、ほかに確認しておきたいことはありますか

上の5つに加えて、看護師特有の確認事項があります。

  • 正看護師か准看護師か、実務経験年数を登録時に聞かれます。免許の種類によって紹介できる求人が変わる会社があります
  • ブランク(離職期間)がある場合、相談に応じているかを事前に確認します
  • 夜勤の有無や日勤のみといった勤務形態の希望を、どの段階で伝えられるかを確認します
  • 転居を伴う転職を考えている場合は、その地域での紹介実績があるかを問い合わせます

これらは公開データからは分からないため、登録時や初回面談で確認する項目になります。

よくある質問

Q. 転職エージェントには複数登録してもいいですか A. 登録できます。同じ求人に複数の会社から応募すると、医療機関側で重複が判明することがあるため、どの会社経由で応募したかは自分で記録しておきます。複数登録の使い分け方は「転職エージェントの複数登録」で解説しています。

Q. 転職エージェントを使わずに転職する方法はありますか A. あります。医療機関への直接応募や、都道府県のナースセンターを利用する方法があります。使わない選択の詳細は「看護師が転職エージェントを使わない選択」で扱っています。

Q. 面談は必ず対面ですか A. 会社によります。対面のほか、電話やオンライン面談で完結する会社もあります。勤務中の対応が難しい場合は、登録前に面談方法を確認します。

Q. 手数料は看護師本人が支払うのですか A. 支払いません。職業安定法第32条の3第2項により、看護師を含む多くの職種で求職者からの手数料徴収は禁止されています。手数料実績率として公開されている数値は、採用した病院や施設が支払う金額です。

Q. 手数料実績率のデータはどこで自分で確認できますか A. 厚生労働省「人材サービス総合サイト」で、事業者名から検索して確認できます。検索の手順は「人材サービス総合サイトで転職エージェントを調べる方法」にまとめています。

まとめ

  • 看護師の転職エージェントは、対象職種と対応地域、面談方法、求人の出どころ、手数料の実測データ、6か月以内離職者数の公開値という5つの基準で確認します
  • 手数料は求職者ではなく採用側が支払う仕組みで、看護師を扱う紹介事業主144社の中央値は22.1%です
  • 離職者数は事業主単位・全職種合計の値なので、看護師だけの実績と読み違えないようにします

次の一歩として、気になる会社を「看護師の転職エージェントおすすめ比較」で確認し、対応地域と登録前に聞きたいことを整理してから問い合わせてください。