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人材サービス総合サイトの見方|紹介会社の実績を調べる手順

転職Doc編集部 更新: 2026年9月19日

紹介会社を比較したいとき、公式サイトの実績数と謳い文句だけでは料率も離職率も分かりません。厚生労働省が運営する「人材サービス総合サイト」を使えば、有料職業紹介事業者が届け出た就職者数・6か月以内離職者数・手数料実績率を、事業所単位で無料で確認できます。この記事では、転職Doc編集部が実際に東京都・看護師(職種コード023)で検索して取得した60件のデータをもとに、検索の手順と数字の読み方を示します。

人材サービス総合サイトとは何か

人材サービス総合サイトは、厚生労働省が運営する職業紹介事業者の検索サイトです。有料職業紹介事業者は職業安定法第32条の16の情報提供義務により、就職者数、期間の定めのない労働契約を結んだ就職者数、そのうち6か月以内に離職した者の数、手数料に関する事項をこのサイトで公開する義務を負います。

義務の対象は「情報提供」であって「広告」ではありません。各社が見せたい数字ではなく、届け出た実績がそのまま並びます。転職Docの各社比較ページも、この4項目を同じ形式で並べる方式を採っています。

どの4項目を見れば比較できるか

比較の軸は4つに絞れます。求人数や知名度は、このサイトには出てきません。

| 公開項目 | そこから分かること | |---|---| | 就職者数 | その事業所が実際に何人決めているか(求人数ではなく決定数) | | 6か月以内離職者数 | 早期離職の実数。就職者数と組み合わせて定着の傾向を見る | | 手数料実績率 | 実際に請求された料率の実績値。事業所により%表示と円表示が混在する | | 返戻金制度の有無 | 一覧には出ず、事業所の詳細ページで確認する項目 |

料率の法的な位置づけも押さえておきます。有料職業紹介事業の手数料は職業安定法第32条の3により、厚生労働省令で定める上限制の手数料か、あらかじめ厚生労働大臣に届け出た手数料表に基づく届出制手数料のいずれかで徴収します。手数料実績率は、この届出制手数料が実際にどの水準で運用されているかを示す実績値にあたります。

都道府県から検索する手順

検索の起点は都道府県で、これは必須項目です。職種は任意ですが、指定すると手数料実績率・離職者数の列が追加で表示されます。

  1. 人材サービス総合サイトのトップから「職業紹介事業者を検索する」を開きます
  2. 都道府県を選びます(複数選択可、地方ブロックでの一括選択も可能)
  3. 詳しい条件を指定する場合は「詳細な検索条件を指定できます」から取扱職種を選びます(看護師・准看護師は職種コード023)
  4. 検索を実行すると、一覧が1ページ20件で表示されます

職種を指定しなかった場合、東京都だけで12,067件が該当しました(2026年9月19日時点、編集部確認)。職種まで絞ると件数は大きく減ります。東京都×看護師では99件がヒットし、5ページに分かれます。

検索結果一覧で何が分かるか

一覧の各行には、許可受理番号・許可年月日・事業主氏名・事業所名称・所在地・電話番号に加え、就職者数と離職者数の実績が並びます。編集部は東京都×看護師の検索結果から先頭3ページ・60件を取得し、記載内容を確認しました。

このうち就職者数(4か月以上の有期または無期雇用)が0人または実績なしの表記だった事業所は5件で、60件中の8.3%にあたります。件数の少ない事業所ほど、1人の増減で割合が大きく振れる点は割り引いて見る必要があります。備考欄に職業紹介優良事業者や医療・介護・保育分野の適正認定番号が記載されていた事業所は7件でした。

手数料実績率はどう読むか

一覧の「手数料実績率または額」欄は、%表示と円表示が混在します。編集部が確認した東京都×看護師の事業主50社(支店の重複を除いたユニーク数)のうち、45社が%表示、5社が円表示でした。円表示は理論年収に対する実額での届出とみられ、%表示とは単純に並べて比較できません。

%表示だった45社の実績率は、10.0%から36.4%まで分布していました。中央値は22.9%です。帯ごとに分けると次のようになります。

| 手数料実績率の帯 | 事業所数(%表示45社中) | |---|---| | 10〜14.9% | 1社 | | 15〜19.9% | 5社 | | 20〜24.9% | 20社 | | 25〜29.9% | 13社 | | 30%以上 | 6社 |

もっとも多い帯は20〜24.9%で、45社中20社を占めました。提示された料率と、この実績率に開きがある場合は、何が請求額に含まれているかを事業所へ直接確認したほうが早いです。

2025年4月から増えた公表項目

2025年4月1日施行の省令改正により、人材サービス総合サイトで公表する情報提供事項に「取扱職種ごとの常用就職1件あたりの平均手数料率」が加わりました。平均手数料率は、求人者から徴収した手数料の総額(常用就職全件分)を、求職者の予定年収の総額(常用就職全件分)で割って算出します。

公表対象には条件があります。対象になるのは直近年度で常用就職の実績が多い上位5職種のみで、常用就職の実績が10件以下の職種は掲載の対象外です。実績の少ない事業所ほど、この新項目だけでは判断材料が乏しい可能性があります。

就職者数と離職者数はどう見るか

6か月以内離職者数の欄には、数値のほかに「0」と「-」の2種類の表記が混在していました。編集部が確認した60件のうち、「0」表記が21件、「-」表記が12件でした。この違いが何を意味するかはサイト上の項目説明で確認する必要があり、編集部側で断定はしません。件数の多寡だけでなく表記の種類も、事業所ごとに確認する価値があります。

定着率を独自に見たい場合の考え方は、定着率(6か月以内離職率)の調べ方で詳しく扱っています。

返戻金制度の有無はどこで確認するか

返戻金制度の有無は、検索結果の一覧画面には表示されません。事業所名をクリックして詳細ページに移動すると、年度別の実績推移とあわせて確認できます。制度がある場合でも、返金率の刻みや起算日といった条件までは記載されないため、契約前に事業所へ直接確認する作業は避けられません。条件の確認ポイントは返戻金制度にまとめています。

同じ会社が複数行に分かれるのはなぜか

許可受理番号は事業主単位で採番され、支店ごとの事業所は別行として表示されます。編集部が確認した60件の中では、株式会社ブレイブが本社・立川オフィス・町田オフィス・錦糸町オフィスの4行、日研トータルソーシング株式会社が本社を含む6事業所で6行に分かれていました。実際のユニークな事業主数は60行に対して50社で、10行が支店の重複にあたります。

事業所を一意に識別したい場合は、許可受理番号だけでなく詳細ページのURLに含まれる連番まで見る必要があります。全国展開している紹介会社を検索するときほど、この重複は起こりやすくなります。

よくある質問

Q. 人材サービス総合サイトは誰でも無料で使えるか 使えます。事前登録は不要で、都道府県を指定して検索するだけで閲覧できます。有料職業紹介事業者は職業安定法第32条の16の情報提供義務により、この実績データを公開しています。

Q. 手数料実績率が%ではなく円で表示されている事業所があるのはなぜか 事業所が届け出た単位の違いによります。編集部が2026年9月19日に取得した東京都×看護師50社のうち45社が%表示、5社が円表示でした。比較するときは同じ表示形式の事業所同士で揃えます。

Q. 同じ許可受理番号の会社が複数行に分かれて表示されるのはなぜか 許可受理番号は事業主単位で採番され、支店ごとの事業所が別行として表示されるためです。株式会社ブレイブは本社と3支店で4行、日研トータルソーシング株式会社は6事業所で6行に分かれていました。

Q. 返戻金制度の有無はどこを見れば分かるか 検索結果の一覧画面には表示されません。事業所名をクリックして詳細ページに移動すると、年度別の実績推移とあわせて返戻金制度の有無を確認できます。

Q. 2025年4月から新しく公表されるようになった項目は何か 取扱職種ごとの常用就職1件あたりの平均手数料率が加わりました。対象は直近年度で常用就職実績の多い上位5職種のみで、実績が10件以下の職種は掲載義務の対象外です。

まとめ

人材サービス総合サイトでは、就職者数・6か月以内離職者数・手数料実績率・返戻金制度の有無という4項目を、届出制の実績データとして無料で確認できます。都道府県は必須、職種を指定すると比較に必要な列が増えます。手数料実績率は%表示と円表示が混在し、同じ許可受理番号でも支店ごとに行が分かれる点は、検索する前に知っておいたほうがいいです。

転職Docでは、人材紹介の手数料相場や紹介会社の選び方7つの基準、契約書チェックリストなど、公開データの先にある判断材料も記事にしています。数字を読み解いたあとの比較検討にあわせて活用してください。

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